自身の書いている作品の内容が内容だからか。
よくこんな質問をされるよ、
「穂花さん、セックスをより愉しむ秘訣って何ですか?」
ただひと言、こう申し上げたいな。
「バカになること」。
だってそうじゃん。
それがどんなに情熱的な褥だろうと。
傍から見れば愛し合うふたりの姿は死にそうに滑稽だろうよ。
その行為をおこなうためには、
お互いに脱いで裸になって…。
ものすごく無防備な姿を曝し合わなくてはならない。
少なくとも、下半身はすっぽんぽんにならないと…。
行為として成り立たない。
おんなはおもむろにお股を開いちゃって。
オトコはもう、ギンギンにおっ勃てちゃって。
愛してる、もうすべてが欲しいよ、
ずっと一緒にいよう…なんておよそ素面では口に出来ないような言葉を、
連チャンで吐きつつ合体するんだから。
要するに。
セックスって素の自分を晒し合うこと。
みっともない姿をも含めて。
逆にいえば、
そういう無防備な姿、ブルーハーツじゃないけど、
いやらしさも汚ならしさも剥き出しにして走ってく…ノリじゃないと。
出来ないものがセックスという行為。
だからさ。
男女ともに互いが望まないと。
本当に互いを望むようなディープな関係性を築いてからでないと。
心の底から愉しめはしないし…上っ面な関わりのままだけで行えば、
それは相手の身体を利用した自慰だよ。
刹那的な想いのままで抱き合えば、
欲望の発散にはなっても心身共に愉しむ域にはとても達せないだろう。
欲望を単に晴らす感覚なのであればそれは自慰の域を超えない。
おバカになること。
バカになって相手を求めること。
バカな自分=自身のカッコ悪くて弱い部分…を互いに曝し合えるふたりの関係性。
セックスを愉しむヒントはそこにあるだろうと穂花は思っている。
相手がおバカになっていても赦せること。
自分のバカさ加減を相手に曝せるくらいにまで心身を赦しあえること。
お互いに全てを晒して、
赦し合い、愛し合ってください。
皆さん、どうかもっともっとふたりの愉しい閨を。
前田穂花
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